コンセプト「間」
能は完成された「間」の芸術として知られているが、
表現は直接的ではなく、
舞台の上で抽象的に形作られる「間」によって深い思想を読み取り、感じてもらう手法をとっている。
そして舞台、演者、観客その全てに「間」が介在することによって「幽玄の美」として完成している。
この幽玄の美を建築に取込んだのが茶室である。
この狭い空間で行われる設えや所作には能と同じように様々な意味があって、
その全てに「間」の概念が生きている。
空間と時間、亭主と客の心が重なり合ってはじめて完成される美。
その中でも日本人として最も惹かれるのが、
この「間」の概念だと考える。
衹園辻利本店のコンセプト「綺麗錆び」は継承しつつ
日本人の感覚を表現する言葉として昔から色んな意味で使われてきた、
その中でも空間における「間」を感じてもらえたらと考える。
物販部のファサードには本店で使っている茶箱を用いてアイコンに。
カウンターでは試飲ができるだけでなくレジカウンターも隣接し、スタッフ動線を考えた。
柱には青錆色を用いて重厚感を持たせ、カウンター天井部には網代天井を用いてシンプルながら「和」を感じれる様に考えた。
物販部と茶寮の間には避難通路があり、これを利用して路地をイメージし、茶寮の入り口を通路奥に。
この通路には腰壁部に箱庭を設け茶寮内部が感じれる「間」をつくった。
茶寮部のファサードにはアンティークガラスを設け、通路を歩く人と客席にいる人との目が合わないように考えた。
内部は茶寮の新しい「色」としての灰色をベースにデザインした。
アイアンのパーテーションをデザインしたり、個室を設置したり、新しい試みモノを取り入れると共に、
天井部には網代天井や個室の一室には以前の茶寮の色の小豆色を用い、以前からの顧客が茶寮都路里を感じれる空間を考えた。
椅子・テーブルもオリジナルで制作し、今までの茶寮で使っているサイズより一回り大きくし使われる方がゆったり寛げる空間を考えた。

































































